NARUHODO GUIDE 03 — HOME BATTERY
卒FIT後、蓄電池は
本当に必要なのか。
蓄電池は、電気を新しく生み出す設備ではありません。 昼間に余った電気をため、必要な時間へ移す設備です。 だから必要性は、製品の性能より先に、家庭の電気の流れで決まります。
蓄電池の役割は、電気を「時間移動」させること。
太陽光が多く発電するのは昼間です。 一方、多くの家庭では夕方から夜にかけて、 調理、照明、空調、入浴などで電気を使います。 昼間に余った電気を蓄電池へため、夜に使えれば、 売る電気の一部を自宅で使う電気へ変えられます。
しかし、昼間に余る電気がほとんどない家庭では、 ためる電気そのものが少なくなります。 また、夜の使用量が少なければ、大きな容量を用意しても使い切れない可能性があります。
役立ちやすい家庭には、共通する条件がある。
自家消費後も売電へ回るkWhが十分にある。
ためた電気を使う先がはっきりしている。
守りたい機器、時間、200Vの必要性がわかる。
居住予定、設備更新、保証期間を含めて検討できる。
反対に、余剰電力が少ない、夜間需要が小さい、 近く転居する可能性がある、既存パワコンの状態が不明といった場合は、 先に確認を進めたほうがよいことがあります。
電気代の金額だけでは、容量を決められない。
月々の電気料金が高いことは重要な情報ですが、 料金には単価、基本料金、燃料費調整、賦課金、季節差などが含まれます。 金額だけでは、何kWhをいつ買っているかまではわかりません。
蓄電池容量を考えるには、少なくとも 昼間の余剰電力量、夜間の買電量、季節差を確認します。 可能であれば時間帯別データを見て、 「何時から何時まで、どの程度の電気が不足するか」を確認します。
金額は家計効果、kWhは設備設計の根拠として使い分けます。
経済性と停電対策は、別々の物差しで評価する。
電気代削減を目的にする場合は、ためた電気をどれだけ日常的に使えるか、 設備費や工事費に対してどの程度の効果が見込めるかを確認します。 一方、停電対策では、冷蔵庫、通信、照明、医療機器、エアコンなど、 守りたい暮らしを先に決めます。
- 年間充放電量
- 買電削減
- 初期費用
- 劣化と保証
- 必要な機器
- 必要時間
- 出力
- 特定負荷・全負荷
停電への安心には金額だけでは測れない価値があります。 ただし、その価値と「何年で元が取れる」という説明を混ぜると、 判断が曖昧になります。二つの目的を分けて説明する必要があります。
蓄電池提案で、特に確認したい三つの落とし穴。
容量の根拠がない
「人気容量」「大きいほうが安心」だけで決めず、余剰と需要から説明できるか。
工事範囲が曖昧
分電盤、配線、基礎、通信、申請、追加工事が見積りに含まれているか。
保証の対象が混ざる
製品保証、容量保証、施工保証、災害時対応の窓口が分かれているか。
FIT Solutionが容量提案の前に確認する項目。
- 112か月の発電量
- 212か月の売電量
- 312か月の買電量
- 4時間帯別の使用傾向
- 5既存パワコンの型式と状態
- 6停電時に使いたい機器
- 7設置場所・配線・分電盤
OFFICIAL & TECHNICAL SOURCES
説明の基礎にした資料。
- 資源エネルギー庁「買取期間満了後 よくあるご質問」
- 資源エネルギー庁「住宅用太陽光発電にせまるFIT買取期間の満了」
NEXT NARUHODO
蓄電池の条件がわかると、既存パワコンをどう扱うかが重要になる。
次は、太陽光の電気を家庭で使える形へ変えるパワーコンディショナについて、 継続使用・単体交換・同時更新の違いを整理します。
なるほど。パワコンを理解する →